広報よこはま 金沢区版 令和5年度12月号 NO.314



金澤歴史万華鏡
県立金沢文庫へのいざない

第六十一回  日本中世 書物のつくりかた
県立金沢文庫学芸員 貫井 裕恵(ぬくいひろえ)

 勉強や趣味の読書に欠かせない書物。中世、書物はどのように作られていたのでしょうか。それを知る手がかりが、国宝「称名寺聖教・金沢文庫文書」のなかに数多く伝わっています。特別展「中世寺院の書物」では、こうした文化財の数々をご覧いただきます。
 下の写真は、とても珍しい中世の校正刷です。一枚ごとにばらばらの状態で、それぞれの端裏に書名・刊賃(校正刷出稿料金)・刻工名(版木を刻んだ職人の名前)が書き込まれています。正慶元年(一三三二)という年号がみえ、称名寺三代長老の湛睿(たんえい)が関わっていたことから、鎌倉時代末期に称名寺で開板事業が行われていたことがうかがえます。中世寺院は、印刷所であり、学問の場でもあったのです。

特別展「中世寺院の書物――聖教とそのかたち」
日時:12月1日(金)~1月21日(日)9時~16時30分(入館は16時まで)
費用:一般600円(500円)、20歳未満・学生500円(400円)、65歳以上200円(100円)、高校生100円、中学生以下・障害者は無料
※()内は20人以上の団体料金
休館日:毎週月曜日(ただし1月8日(祝・月)は開館)、12月28日(木)~1月4日(木)・9日(火)
 
問合せ:県立金沢文庫(金沢町142)
電話:701-9069 ファクス:788-1060



ありがとう20周年
横浜金澤七福神
御開帳とスタンプラリー

 横浜金澤七福神は、令和6年1月で20回目を迎えます。歴史と文化、自然に恵まれた横浜金沢を『横浜金澤七福神マップ』を持って、開運招福と健康ウオークを兼ねた七福神を巡る小さな旅を楽しみましょう!公共交通機関を使っても、また徒歩でも1日で巡ることができます。
 マップのイラストは、横浜市にゆかりのある画家柳原 良平さんによるものです。
※御開帳期間は、1月1日(祝・月)~8日(祝・月)です

第20回 横浜金澤七福神スタンプラリー
日時:1月8日(祝・月)9時~16時
※荒天時中止
費用:参加費無料(七福神の色紙500円、御朱印300円/箇所)
 1日限定開催のイベントです。各寺社で配布される「スタンプラリーシート」にスタンプを押しながら、七福神巡りをお楽しみください。7箇所全てのスタンプを押したら、ゴールの横浜・八景島シーパラダイスへ持参してください。先着1,000人に記念品(1人1点限り)を差し上げます。
 また、20周年を記念して各寺社でそれぞれの神様カードを配布します。ゴールで配布する宝船のパーツと組み合わせてペーパークラフトとして楽しめます。(数量限定)
※なお、横浜金澤七福神巡りは一年中お楽しみいただけます
マップ配布場所:各七寺社ほか
開催の可否について(当日7時30分~)
電話:050-3159-6791(一部の携帯、PHSからはかけられません)


問合せ:一般社団法人横浜金沢観光協会(洲崎町1-18)
電話:780-3431 ファクス:349-7035